極上を読もう 第3回太宰治

二十世紀旗手 (新潮文庫)

二十世紀旗手 (新潮文庫)

読み終わりました。点が、読点が多かったです。最初の「狂言の神」はとても楽しめたのですが*1、他の作品はわかりづらかったです。太宰さんの交友関係や、そのときの時代背景などを知っていたら楽しめたかもしれないと思います。それから、薦めていただいたときに「太宰にハマッたらダメだ」と言われた意味もよくわかりました。これに心酔したら、多分、人としてどっかダメだ。

失礼。作品内容ではなく、文章について考える企画でした。ときどき、ハッとさせられる表現がありましたが、すごく上手いとは思えませんでした。夏目さんの文章は、読んでいて静謐で淡々としてして「これが上手い文章かー」と納得できたのですが、太宰さんのは繊細なのか、荒々しいのか、よくわからないまま終わってしまいました。勢いに押されて、流されました。

とりあえず、1冊目に読む本としては間違っていたような気がするので、作中で何回か触れられていた『晩年』を、そのうち読んでみようかと思います。

次回は津原泰水さんです!

*1:自殺をやめるときの「やめ!」がいい味出してますね。