レンタカーを依頼した「太った男」

  • レンタカーを依頼したのはバンダルだった。よって浦永、岸のアリバイは成立しない。

「太った男」としか書かれておらず、「サングラス、ガム、外国人、英語」など特徴的な要素がありません。これだけでは犯人だと特定出来ないと思います。そこでレンタカーを依頼したのはバンダルであると考えました。バンダルは「頑強そうな体躯」「背は百八十センチくらいで横幅もある」「胸板が厚く腕回りが丸太のように太い」と描写されています(P249)。服を着ていれば十分「太った男」に見えます。

またバンダル本人が「足がつかないように偽造の身分証明書を使ったか誰かに借りさせたんだろうけどな」という発言をしています(P234)。バンダルは恐喝に向かったのですから、足がつかないようにしたんじゃないでしょうか。

バンダルがレンタカーを人に借りさせたと知った浦永はそれを利用して、自分のアリバイに使った。ジャッキの赤茶色の塗料は車を借りたのは犯人であると見せかけるために付けたと考えられます。

このことより、レンタカーを借りることが出来ないと思われた岸、浦永のアリバイがなくなります。

(オマケとしてに登場人物の体格の描写を見ると、容疑者達は特徴的な表現は一切なし。伊野部は「小柄」。見雲間は「背が高い」。ジャバルティーは「縦にも横にも大きい男」。せいぜいこの程度です。バンダルだけ妙に描写が細かいことに気づきます)