6月に読んだ本

いやあ、もう『灰色のダイエットコカコーラ』が出たのが嬉しくて嬉しくて。出るまではなんでとっとと出さないんだと思ってましたが、逆に今出てよかったなと思います。『タンデムローター』の「灰色のダイットコカコーラ(短縮版)」を読まなかったら、ファンサイト作ってなかったと思います(細かく書くと近況っぽいところの「ではさようなら」って書いてあるのを見て、本気で悲しくなって何かしたくなった)。かなり思い入れがある作品です。一瞬、思い残すことはないって思っちゃったくらい。いやいや、もっと読みたいですよ。

それで『灰色』のサイン会に整理券をもらいに行ったら、ブックファースト白水Uブックスフェアをやっていたので、色々買いました。『若きWのあらたな悩み』は以前平山瑞穂さんのトリビュート小説を読んで気になっていたのです。やっぱり、本家ゲーテさんの『ウェルテル』より読みやすかったです。

パーフェクト・ワールド』。毎回毎回オチが素晴らしいです。それにしてもエースは運命なんて信じないと言いつつ、かなり信じてる気が。

それから『ドイツ幻想小説傑作集』。日本のと比べるとSFチックな気がします。星新一さんのショートショートを思わせるような。最後の「シティルフス農場のミッドランド」がせつなくて怖い。
わたしたちは自殺せず、日々改めてありとあらゆる愚事とわたり合って暮らしている。無意味な手仕事や、ばらばらの馬鹿ばかしい記憶とともに一日を過ごす。わが身をさいなみ、わが身を養い、わが身を恐れる、それしかないということが、世界でおそらく一番無意味である。わが身をさいなみ、わが身を養い、わが身を恐れる。いちばん醜悪なことだ。しかし、わたしたちは自殺しない。

好き好きまほたん。もう何の抵抗もなく読めました。楽しくてしょうがない。舞台設定も最高です。天帝シリーズ、次もめちゃくちゃ楽しみ。

『フランス幻想小説傑作集』結局、幻想小説ってなんなんだろう。SFと怪奇とファンタジーの世界。脚注がものすごく読みにくい。各ページの最後に入れるもんだから、見開きで両ページに脚注入ってると本文少ないし。各作品の後ろにしてほしかった。「白痴と《彼の》竪琴」と「静寂の外」がよかった。しかし、1800年頃の作品は流石に読みにくい。自分、まだまだっす。

チボー家の人々』これも白水Uブックス。ど真ん中の青春小説でした。続きも読みたいですが、近所の本屋にはなさそうだ。しかし、私はポエムを読む素質がないようで、肝心の灰色のノートはちょっときびしかった。フランスのポエムはなんかダメだ。

『星虫』『鵺姫真話』はこの間、秋山さんが今のうちに入手しておくべきソノラマ文庫として挙げていたので買ってみた。あと昔、さとるさんが『星虫』を買っていて、なんかタイトルが気になっていたので。面白かったけど、何か物足りない。本編よりプロジェクトがメインの話を読んでみたい。

久々の更新なので頑張ってたくさん書いてみました。