『〜トリビュート小説〜若きWのあらたな悩み』極楽寺坂みづほさん

まあ、これを目当てに行ったようなものです。こちらはフェアで配布されたフリーペーパーに載っている極楽寺坂先生の短編。

ウルリヒ・プレンツドルフさんの『若きWのあらたな悩み』で読書会で催すことになったが、在庫僅少本で手に入らない! 図書館にも大型書店にもない! そこで、結局手に入らなかった極楽寺坂先生は内容を勝手に想像し、同タイトルの短編を書いてレポートとして提出したのであった!

ちなみに本物の『若きWのあらたな悩み』はゲーテの『若きウェルテルの悩み』のパロディで、ドイツ版ライ麦畑とも評される青春小説だそうです。ほうほう。ゲーテのほうはとっつき難かったけど、サリンジャーっぽいならちょっと読んでみたいです。

漁師だらけの小さな港町で生まれたヴァルター君。兄は父を継いで漁師になったが、サメの餌になってしまった。僕はそんなのはまっぴらだ! こんな漁師町にへばりついて何がわかる! と冒険と極楽を求めて、大都会へ! 叔父の宝石店で働くことになったはいいが、上司であるゲーラー婦人との付き合いから、ある悩みが生まれたのであった。

あらすじはこんな感じです。前半は読んでて「おー海外っぽい海外っぽい」と。後半は「おー瑞穂っぽい瑞穂っぽい」てな感じです。非常に満足。