読切短編小説

あきずに最後まで楽しめました。今回読んだ中で一番好きです。「いやー、どんな感じと言いますか、顔を見るなり、抱き合って涙を流していましたよ」というセリフで、その場面が浮かびました。なんかほんわか幸せな気分になれました。

私としては同じ遺伝子で同じ記憶を持っていても、生まれた瞬間からもう他人だと思います。時間が経つほど違和感を感じそうな気がしますね。そんな想像をするのが楽しかったのでよしです。勝手にアナザーストーリーができました。

(曲がりなりにも私はバイオテクノロジーの人なので、かっこよく理系っぽい感想を書こうと思ったのですが、無理でした。クローニングはよくやってます)

  • 午前二時の使者 遥彼方さん

ソヨギさんのきゃぴきゃぴ感が好きです。かわいいです。コンビニがあったり言葉が通じたりする現実に近いところと、キャラ達の妖怪っぽさが混ざりあって不可思議な世界が出来上がっていて面白かったです。まあ、何よりもソヨギさんがトキの周りをグルグルするのが可愛いのです。

ひとつ気になったのが「昼間見慣れているはずの町は、夜の静けさの中ではまるで知らない場所のように思える。」「何せ深夜の通りは、まるで見知らぬ道なのだ。」という文章がありましたが、自分の家の近所でこういうことはあまり感じないと思います。ライターのようですし、夜コンビニに行くことは多いんじゃないでしょうか。些細な違和感なんですけどね。